2006/04/05第3回 土間コンクリート工事について

ここでは以下の項目に分けて話を進めたいと思います。
    1 土間コンクリートとは
   2 土間コンクリートの工程
   3 土間コンクリートの仕上げについて
   4 土間コンクリートの勾配、目地その他について


1 土間コンクリートとは
エクステリア工事では、人が汚さずに歩ける通路であり、車両等が駐車できるスペースであり、物置等を設置できるコンクリートの地盤です。「犬走り」の土間コンクリートは、次回以降に検討したいと思います。
このコンクリートは砂、セメント、骨材(砂利のこと)、水を混ぜ合わせ攪拌して作ります。生コンクリート工場から生コン車で現場に搬入されるケースが現在では殆どですが少量の場合は工場(通称「プラント」)へ引き取りに行ったり、上記材料を現場調合することもあります。

2 土間コンクリート工事の工程
以下の順序で通常は工事を進めます。
掘削、残土処分、枠入れ、砕石敷き、配筋、コンクリート打ちの順番です。

2−1 掘削(「床堀り」、「鍬取り」とも言う)について
これは仕上げの高さから砕石とコンクリートの厚みを差し引いた分を掘り取ります。当該場所に樹木があれば移植または撤去処分します。
移植は大変デリケートな問題です。季節、大きさ諸々の要素が絡むので手間暇かけても活着の保証はできません。撤去処分し新規に植えた方が金銭的には安い場合もあります。どうしても活着察させたい場合はなるべく早めに業者の方と相談されることをおすすめします。判断に迷う場合、個人的には樹木医の木村雅史さん(名古屋植木工事部長)に相談しています。
植木の移植については別の機会に取り上げたいと思います。

2−2 残土処分について
余分な土砂がある場合、場外搬出する「残土処分」が発生しますが、これは別の機会に一項目として取り上げるつもりです。

2−3 砕石敷きについて
鍬き取りした地盤には通常、砕石を敷き転圧機(「プレート」とも言う)で締め固めます。その際、地盤が水を含んでいるために振動するたびに波打つことがあります。(この地方では「うんでいる」と言います)転圧すればするほど波打ちますので止めて、その部分を掘り起こし乾燥させたり、砕石で埋め戻すのも一つの解決方法です。この「うんだ」地盤は歩いても分かります。そのまま放置せず業者の方に状況の改善を依頼して下さい。
さて、砕石を敷く厚さはどの位がよいのでしょうか。プレート転圧さえ十分にできれば、厚さは5センチ前後で十分だと思います。ハウスメーカー等の仕様書では10センチを要求していますが、その分残土が増え費用もかさみます。使用されるのは山から採取される「砕石」と、コンクリートを工場で粉砕して作られる「リサイクル」の2種類あります。資源の再利用の観点からすれば(エクステリア工事では)後者が望ましいでしょう。費用も値打ちです。
ただ先日、エスバイエルのエクステリア工事に参加する機会があり仕様書を見たら「リサイクル」は禁止でした。再考の余地があると思います。
大手といわれるハウスメーカーの外構工事標準仕様書ですが、不可解な点が多いのに驚きました。作成者は正確な知識を基に全面的に書き直すべきです。ここでは「不可解(極論すれば非常識)」な点の詳細は本題から外れるので省略します。

2−4 配筋について
砕石を敷いた土間の上に鉄筋を縦横に組むこと、又はメッシュを敷くことです。
個人の家の土間には後者のメッシュが大抵の場合、使用されます。公共的及び荷重のかかる所では前者が選択されます。
メッシュとは5または6ミリの鉄筋を15センチ角で溶接した網です。エクステリア工事では扱いやすさから2*1メーターの形状が一般的です。最近はメッシュが必須になっていますが、コンクリートの厚みが正味で10センチ以上あれば入れなくても構いません。
そもそも入れる目的を勘違いされている方が見えます。大きな面で部分の不等沈下を防ぐことであって、ひび割れが発生しない保証はありません。いびつな形状箇所は鉄筋を組んでもひび割れします。いくらメッシュを敷いてもコンクリートの中に挟み込まなければ無意味です。砕石を敷いた路盤の上にそのまま置いても駄目です。路盤からスペーサー(コンクリート製のサイコロ)で浮かせる必要があります。この点だけは必ず確認しなければいけません。スペーサーを置かずに生コンクリートを均すとき上に揚げると言う左官屋さんがいますが私の経験から言えば無理です。

2−5 コンクリート打ちについて
少量の場合の手練りコンクリートについてはここでは除きます。生コンクリート工場の生コンを使用するので左官屋の押さえ方の巧拙を別にすれば問題の少ない工程です。きれいな仕上げを望むなら生コンの強度を21か24Nをお願いするとよいでしょう。

3 土間コンクリートの仕上げについて
仕上げについては以下の4種類に大別されます。どの仕上げにも一長一短あるので業者の方とよく相談して下さい。これはコンクリート自体の仕上げであって上にタイル、自然石等を貼ったり、又、樹脂舗装は想定していません。
    3−1 刷毛引き仕上げ
   3−2 金鏝仕上げ
   3−3 ステンシルド仕上げ
   3−4 洗い出し仕上げ


3−1 刷毛引き仕上げ
これはスロープなどの勾配がきつい場所に滑らないように箒、刷毛で土間コンに細かい筋を入れる仕上げです。

3−2 金鏝仕上げ
よく駐車場で見られるつるっとした仕上げです。これが金額が一番安価で強固です。ただ唯一の欠点は将来この上に別の仕上げをかけたい時、困難が伴うことです。

3−3 ステンシルド仕上げ
生コンクリートが半乾き時にタイルや自然石等の紙製のパターンを土間に貼りその上に「顔料」を撒き鏝でコンクリートの中に塗り込む方法です。オーストラリヤから輸入された工法で取り扱い代理店により表示の名称は様々です。
基本はフレスコ画と同じで従来からあるカラークリートとも原理は同じです。今は廃れましたが建物の壁に同様のパターンを貼りその上から吹き付けしていなしたが、その床版です。どのような形状にも対応でき本物のタイルや石を貼るよりも値打ちですが経年変化を考慮すると判断の分かれる所です。

3−4 洗い出し仕上げ
これは生コンクリート内の砂利を洗い出し用の豆砂利に換え、半乾き時に表面のセメントと砂を洗い流して豆砂利を顕在化する工法です。金額的には金鏝仕上げより少し割高ですみます。薬剤の使い方、洗うタイミング等かなりの習熟が必要です。尚、全ての生コン工場で、この洗い出し用豆砂利生コンを取り扱っているわけではありません。

4 土間コンクリートの勾配、目地、その他について
土間の勾配としては通常1メートルで2センチを標準としていますが8センチ位までは大丈夫です。仕上げは刷毛引きになります。但し、勾配がきつくなると横に割れ目が入りやすくなります。
不均衡な形状、入り隅には必ずひびが入るので目地を入れた方がいいでしょう。ここでは詳細は省きますが既製品のゴムの目地材にも逆効果となる欠陥があり要注意です。
落とし込みのU字溝に接する駐車場の土間コンクリートを同じ高さで仕上げるケースがよく見かけられますが雨が降った後、道路との境目に砂が残り見苦しくなります。この防止策としてU蓋の上に貫板を置いて(専門的になりますが)道路面鏝を引いてもらうよう左官屋にお願いすると良いでしょう。
私の経験から気づいたことを記述しましたが、これから上記工事をされる方の一助になればば幸いです。ただ文章のみの説明なので分かりにくい点も多々あると思います。
上記の件で、ご質問、ご意見等がありましたらお問い合わせ下さい。できる限り具体的に返答させていただきます。