2006/09/22第4回 レンガの工事について 〜その1〜

最近、ガーデニングでよく使用される「レンガ」について注意すべき点を以下の順に述べたいと思います。

   1 レンガ(煉瓦 英語ではBRICK)について
   2 レンガの種類と用途
   3 レンガの工事
   4 DIYによるレンガ工事
   5 業者に依頼するレンガ工事

1 レンガについて
1990年代前半まではタイルが、エクステリア工事の花壇、アプローチ等でよく使用されました。それ以降はレンガが ガーデニングの必須アイテムとして取って代わった趣があります。 レンガそのものは紀元前から建築材料として使われてきました。(ここではレンガの歴史について詳述するつもりはありません。)広い意味では「瓦」もレンガの一種ですが、なぜ日本では現在見られるようなレンガが幕末以前、製造されなかったのか興味あるテーマです。(中国では万里の長城にも使われています。)
レンガに関して私には2つの思い出があります。以下は個人的な話題ですので読み飛ばして下さって結構です。
以前、イタリアを旅行で 訪れたときのことです。紀元前のローマのバシリカ(教会)のレンガとポンペイ遺跡のレンガが同じ素材で形状が同一であることに気付き感動しました。両地域はかなり離れていますが共通のプラントから仕入れていたのかなと思いを巡らしたものでした。
もう一つの思い出は「半田市赤レンガ建物」です。私の実家の近くにあり(妻の実家も目の前)父もそこに勤めていました。建物の建設由来や内部の様子等をを子供の時より聞かされました。ビール工場としてドイツ人技師により造られ壁厚は1メートルもあり夏でも涼しく、第2次大戦中は米軍機の機銃掃射を受け弾痕が残っているそうです(私自身は中に一度も入ったことはありません。)築100年以上経過しその間に大地震も何回かありましたが、目立った損傷もなく現在に至っています。社会インフラに対するドイツ人の偉大さが改めて再認識されます。

2 レンガの種類と用途
レンガは製造方法のちがいから次の2種類に大別されます。(日干しレンガは除く)
  2−1 焼成型レンガ
  2−2 セメント系レンガ
    2−3 アプローチ材(床材、舗装材)としてのレンガ
    2−4 組積み材(花壇、壁)としてのレンガ

2−1 焼成型レンガについて
これは窯で陶土を焼き上げた物です。従来のレンガはこの工法で製造されています。 化学変化、経年変化に強い等の特徴があります。難点としては焼き物の性格上、誤差が発生します。この誤差をどのように処理するかで職人さんの技術力が分かります。レンガ積みは簡単そうに見えますが以外と難しいものです。ブロック積みは上手でもレンガ積みを得意にしている職人さんは余りいません。左官屋さんでも苦手な人は結構います。ブロック積みに神経を使ってもレンガ積みには案外お客さんでも注意を払いません。この点については「3」で詳しく述べます。代表的な例としては従来の赤レンガ、ユニソン社のソイルレンガがこれに該当します。ただ、業者の立場としてはソイルレンガは割高なので大量に使用するときは躊躇します。ホームセンター等で安価な輸入レンガが手に入るので、それらを使用したい旨を施工者に告げ相談されると良いでしょう。駐車場には不向きな輸入レンガもあるので注意して下さい。

2−2 セメント系レンガ
このレンガは歴史としては以外に古いです。詳しくは調べていませんので断定は出来ませんが左官工事の下地材料として戦後には使われていたと思われます。基本的には「砂」+「セメント」+「顔料」から作られています。焼成型に比べ寸法は正確で安価です。ユニソン社ならユニブリックに代表されます。私も以前、駐車場、アプローチ、花壇等に金額の点から使用しましたが現在は控えています。施工後3〜4年を経過する頃には退色し汚れが雨とともに染み込み見苦しくなります。施工者としては内心忸怩たる思いです。結論から言えば選択しない方が無難です。雨、太陽の影響を受けない場所(建物内部ほか)ならいいかもしれません。
又、用途別に次の2つに分類されます。

2−3 アプローチ材としてのレンガ
メインのアプローチ、駐車場には舗装材と明記のレンガを選択しましょう。ホームセンターでは特に表示は無いので簡単な見分け方として、手にしたとき軽い感じがするレンガ、表面が軽石状のレンガは上記の場所では避けた方が無難です。強度と水垢吸収の問題が発生します。しかしながらガーデニングのアプローチには、このレンガの水垢も日本庭園に通ずる風情が感じられ個人的には悪くないと思っています。

2−4 組積材としてのレンガ
基本的にはどの(セメント系は除く)レンガでも可能です。ただし、積む高さ、土留めを兼ねているのかの状況、又、メンテナンス等の考慮により施工方法も変わります。従ってレンガも何を選択するか左右されます。高い壁には耐震のため鉄筋で補強しなければなりません。自分が選んだレンガに鉄筋用の穴が無い場合もあります。その対処方法も幾つかあります。レンガの高い壁 は個人では難しいので業者に依頼されるのが通常です。具体的には、その際に相談されると良いでしょう。「3」以下のテーマは上記の問題も含め次回に取り扱いたいと思います。